TenX創始者が語るTether(テザー)/USDTの課題と問題点、TenXでの採用は? Vol.26

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こんにちは。マーン(@Maan10X)です。

最近話題のTetherについて、TenXの創始者ジュリアン・ホスプが語った内容が非常に興味深かったので紹介します。

【前知識】Tether(テザー)とは?

1.Tether Limited社にてビットコインのブロックチェーン上で発行されるデジタルアセット

 

2.価格が1ドル=1USDTでペッグされた価格安定通貨

 

3.トレードの利便性を上げるため多くの海外仮想通貨取引所で利用

 

4.TetherとBitfinexはほぼ同一団体

 

5.Tetherを不正発行して市場操作をしているという疑惑あり

 

「Tether/USDTの課題と問題点」ジュリアン動画の要約

昨日はぼくの誕生日で、ハワイの火山を4時間かけてトレッキングして、生まれて初めて溶岩流を見てきた。まだパンダ焼けが残ってるよん♪

(訳注:どうやらこのサプライズ旅行はジュリアンさんじゃなくてベッティナさんが企画したようですね。まあジュリアン誕生日だからね、いいなあ…)

 

実際の動画はこちら

www.youtube.com

 

さて本題。Tetherは香港・カリブ海拠点の企業が発行してるんだけれど、背後に誰がいるかはよくわかってないんだ。

Tetherには色々問題点があるんだけど、「TenXではTetherを採用しないのか?」「個人的にどう思ってるのか?」とかよく質問を受けるので、この動画で明確にしておこうと思う。

 

Tether社は担保されたドルの裏付けを証明できていない

まず1つ目の問題は、Tether社の監査がとてもむずかしいと言うことだ。米当局の召喚状(強制出頭命令)も出ているけど、今現在20億ドル分のTetherが発行されていて、それを担保する20億ドル分の証拠金を彼らは所持してるはずということになっている。

ここで言っておきたいのは、ぼくの役割は彼らが証拠金を持ってないと決めつけることではなくて、一会社の創始者としてリスクを計算して、ウォレットに加えるかどうするかなどの方向性を決めることなんだ。

で、なぜTetherをウォレットに統合していないのかと言うと、実際どうなってるのかがわからないからなんだ。米国の召喚状の件もあるし、先に話したような問題点が色々あるし。

 

時価総額と投資額の相関性(50:1の法則)

これは次の問題と繋がるんだけど、純粋に数学的にみると、時価総額と実際の投資額の間には50:1の法則があるんだ。例えばBTCの時価総額が仮に2000億ドルだとしても、その額をみんなが投入したわけじゃない。取引高などから計算すると大体その50分の1の40億ドルが投資家が実際に投入した額になる。

例えばBTCが今完全に消滅したとしよう。そうしたら数字上は2000億ドルが消滅したことになるけど、実際に投資家が失うのは40億ドルだけなんだ。だってその額しか投資してないわけだから。

株だってそう。株はボラティリティーが低いので比率は高めだけど、暗号通貨の場合は大体50:1なんだ。

かなり大雑把で実際そうじゃないと思うけど暗号通貨全体の時価総額が5000億ドルとしよう。そうなると実際の総投資額は100億ドルだけとなる。

 

Tetherの場合は1:1

唯一の例外がTetherだ。仕様によると比率は1:1になる。時価総額が20億ドル分ということは同じ20億ドル分が市場に投入されたことになっている。暗号通貨全体の投資額100億ドルの20%にもなる額だ。

みんなが暗号通貨に投資した総額の20%がTether社にあるんだよ!信じられるかい?

ぼくはCMCに記事も書いたけど、この事実はよく考えないといけないね。

 

KrakenのTether取り扱いペア

KrakenがTetherをどのように扱ってると思う?彼らが扱ってるTetherの唯一のペアはTether/USDなんだ。これなら他社のリスクを心配する必要がない。だってTetherを発行するときに必ず同じだけの米ドルを手に入れることができるからね。

それを証拠金として保持しておいて、もし君がTetherを売ったら、その証拠金から米ドルを返せばいいんだ。つまりKrakenのTetherに対する信用が低いということだね。

 

Tetherを信頼するリスク

ぼくらは今とても大きな構造的問題を抱えているんだ。どれだけの他の取引所がTetherの対暗号通貨ペアを上場してると思うかい?そしてどこも対米ドルペアを持ってない。つまり他社を信用して、暗号通貨の価値を他社に委ねてるんだ。

ぼくはTetherがscamだとも、するべきことを実践してないとも言っていない。ただ事実をハイライトしてるんだ。

そして、コンセクトを理解して、非常にリスクが高くメリットがないのでTenXとしてTetherを導入しないということを明確にしたいんだ。非常にリスクが高いので、会社として個人の投資家として、穴にハマることがないようにしたいんだ。

これはscamかどうかを判断するよりも大事なことだ。ぼくはscamかどうかを判断する立場にない。そうじゃなくて、リスクをあぶり出して理解することが大事なんだ。

 

ペッグ通貨として期待する「Dai」

MakerDAOが開発している「Dai」がTetherの代わりとして使えるんじゃないとの声も聞くけど、ぼくもそうだと思う。どうなるか注目だね。エンドースしてるわけじゃないし、ただ彼らのモデルを見ただけだけど、興味深いメカニズムを持ってると思ってる。

 

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いかがでしたか?

以前のライブでも、Tetherについては好きじゃないと言ってましたが、やはり信頼するにはリスクが高すぎるしTenXウォレットへの統合はないということですね。

また、ジュリアンはペッグ通貨としてDaiに注目しているようです。Daiとは、第三者の信用のいらないイーサリアムのブロックチェーン上で発行されるERC20トークンです。この部分は、我らが日本コミュニティ代表のひよこさん(@CCassets)とシンクロしています。ひよこさんのDaiに対する考察をまとめた記事も紹介しておきます。

儲かる話じゃないんだけど、未来を占うDaiの存在☆ | TenX Community JAPAN

 

個人的には時価総額と投資額から考えるTetherの現状が興味深かったですね。やはりトラストな仕様である上に、様々な疑惑がある現状でUSDTを所持することはおススメできません。(ちなみにTether社によるドルへの返金義務はありません)

今後Tether社がGOXする可能性が十分にあり得る前提で、市場への影響も考慮していた方が良さそうですね。 

 

 

マーンって一体何者・・?

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