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ペッグ通貨Dai イーサリアム担保の発行方法、仮想通貨レバレッジ取引やってみた Vol.29【番外編】

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こんにちは。マーン(@Maan10X)です。

みなさん『Dai(ダイ)』という仮想通貨をご存知ですか?

MakerDAOで発行できるDaiは、1ドル=1Daiのレートを目指したイーサリアムのERC20(EIP20)規格による新しいペッグ通貨です。ステーブルコインとも呼ばれます。法定通貨にペッグした通貨はTether(テザー)が有名ですが、中央集権で維持されるものであり様々な懸念事項があります。この点は以前にも記事で取り上げました。

www.tenx-matome.com

 

Tetherに代わる法定ペッグ通貨としてDaiが注目されています。DEX(分散取引所)などでは、既にDai基軸ペアでの取引が出来るところも多くなってきました。

そんなDaiですが、仮想通貨取引時のリスクヘッジに使えるだけでなく、自身のETHを担保にDaiを発行することができます。銀行からの融資を受けるイメージでしょうか。

ウォレットに眠らせているETHがある方は、Daiを発行して資産運用をしてみては?

法定ペッグ通貨 Dai(ダイ)とは

Daiは信頼不要な機関で発行され、全ての仕組みが全自動で動きます。ドルとのペッグを維持するために様々な仕組みが設けられていますが、詳細はindivさん(@indiv_0110)とひよこさん(@CCassets)の記事が参考になるので紹介しておきます。

MakerDAOとStablecoin | Individua1 | Ethereum経済圏研究

儲かる話じゃないんだけど、未来を占うDaiの存在☆ | TenX Community JAPAN

 

Daiの詳細解説は上の記事に任せるとして(とにかく難しいこともありw)、本記事ではDaiの発行方法とそのDaiを用いたレバレッジ取引について説明します。

 

これがDaiのダッシュボード(管理画面)です。

https://dai.makerdao.com/

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ざっくりとした流れは、以下の通り。

①Metamaskにログイン

②各処理の有効化

③ETHをWETHに変換

④WETHをPETHに変換

⑤CDPを有効にする

⑥PETHを担保としてLock

⑦Daiを発行する

⑧DEXでETH等の通貨を買う

 

聞きなれない単語がいくつかありますが、1つずつ説明していきます。

ダッシュボードの右下からも同じ動画が確認できますが、これを見れば処理の流れは理解できると思います。(①と⑧は動画では紹介されていません)

www.youtube.com

 

①Metamask(メタマスク)にログイン

DaiダッシュボードはMetamaskのGoogleクロームプラグインで動かすので、インストールがまだの方は実施してください。Daiを発行するには必須のウォレットですが、DEXやDAppsを使うにも持っていて損はないです。とにかく便利ですよ!

新UI(Beta版)となり、以前にも増して使いやすくなりました。(日本語対応もされてます)

https://metamask.io/

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Metamaskにログインすると「Account:」欄に自身のアドレスが表示されます。担保用のETHをMetamaskで作成したアドレスに送金しておきましょう。

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②各処理の有効化

ダッシュボードを開いたら、各処理を有効にする必要があります。それぞれの処理の「Denied」ボタンを押すとMetamaskが反応しますので、確認ボタンを押下してください。トランザクションが承認され、「Approved」になればOKです。

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尚、今後の処理においても、基本的にMetamaskでトランザクションを発行する流れとなります。処理毎に少量のGas(手数料)が必要となるので注意してください。Gasやイーサリアム送金手数料の考え方は、以下の記事でも解説しています。

www.tenx-matome.com

③ETHをWETHに変換

まずはETHをWETH(Wrapped ETH)に変換する必要があります。WETHとはETHをERC20トークンの規格に合わせてラッピングしたもので、ERC20トークンとの交換に互換性を持たせています。

イメージを掴むには、以下サイトのアニメーションがわかりやすいです。スマートコントラクトを用いてETHとERC20トークンを交換するためには、ETHをWETHに変換する必要があることがわかります。

weth.io

 

WETHへの変換はDaiダッシュボードで可能です。他のDEX等でもWETHへの変換機能を実装しているため、それを利用してもOKです。ちなみに、ETHとWETHは1:1の関係であり、いつでもラップ/アンラップが可能です。

Daiダッシュボードでは、WETHに変換する量を指定して送信(その後Metamaskでトランザクション発行)すればOKです。全てのETHをWETHに変換してしまうと、Gas代が払えなくなるので注意してください。またWETHからETHに戻す場合は、Unwrapすれば可能です。

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④WETHをPETHに変換

WETHに変換したら、次はPETH(Pooled ETH)に変換します。PETHとは、MakerDAOの中で担保資産として取り扱われるETHです。尚、PETHは将来的にバージョンアップがあり、仕組みが変更される可能性があります。

PETHに変換する場合は、「Convert WETH to PETH」ボタンを押下してください。

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ETHとWETHは1:1の関係ですが、PETHとWETHにはレートが存在します。このレートの仕様は後述しますが、2018年3月末時点で1.012:1です。Set maxを押すと、WETHから算出される最大のPETH(実際のWETHの値よりも小さい)が設定されます。但し、ダスト分の計算上のズレがあるようで、MAX値では変換できません。小数点以下の最終桁を少しだけ小さい値にするか、必要なPETH分を指定して送信ボタンを押下(その後Metamaskでトランザクション発行)してください。

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PETHが発行されれば、Your Balanceに反映されます。PETHからWETHに戻したい場合は、「Convert PETH to WETH」ボタンから可能です。

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⑤CDPを有効にする

CDPスマートコントラクトに担保資産であるPETHを預けることで、Daiが発行可能となります。「OPEN YOUR CDP」ボタンを押下(その後Metamaskでトランザクション発行)してください。

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CDPを作成したら、MyCDPsが表示されます。

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⑥PETHを担保としてLock

Actions欄の「Lock」から担保とするPETHを指定(その後Metamaskでトランザクション発行)します。LockされたPETHは「Locked PETH」に表示されます。今回試しに1PETHをLockしてみました。

この状態で発行できるDaiは「Avail.DAI」に表示されている276DAIです。現在の1ETHの価格が409ドルなので、その約2/3ですね。(実際にはPETHのレートに基づいて正しく2/3が計算されます)

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⑦Daiを発行する

Actions欄の「Draw」からDaiを指定(その後Metamaskでトランザクション発行)して発行します。PETHを証拠金とみたてると、150%を切ると強制ロスカット(デフォルト:清算)されてしまいます。デフォルトすると預けているPETHは没収され、発行したDaiが手元に残ります。絶対デフォルトはしないように安全運転でいきましょう。

発行可能なDai(今回の例では276Dai)のMAX値で発行すると少しでも下落したらデフォルトしてしまうので、私は自分が下落を許容できる価格の2/3までの発行としています。1ETHが300ドルは切らないだろうと思ってるなら、1PETHあたり200Daiまでの発行に抑えるといった具合です。この考え方でいけば、Daiを発行するタイミングはさほど重要ではありません。

 

今回100Daiを発行してみました。発行されたDaiは「Stability Debt」で確認できます。維持率は「%Ratio」で表示され、これが150%を切ったらデフォルトとなります。デフォルトとなるETHのレートは「Liquidation Price」で表示され、148.157ドルを切るとデフォルトです。 

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ん?と思ったあなた。そう、100Daiの発行なので150ドルを切ったらデフォルトとなるはずなのに、少し低い値となっております。これがMakerDAOの面白い仕組みの一つでCDPがデフォルトした場合、預けているPETHの13%がバーン(焼却)されます。PETHの流通量が減少し、対ETH(WETH)の価値が上がることとなり、これがPETHホルダーに対するインセンティブとなります。

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現在のPETHレートはETHの1.012倍ですが、デフォルトするCDPが増えることでバーン量も多くなるため、デフォルトにさえ気を付ければPETHで持っておくことは良い投資法ともいえるでしょう。

 

⑧DEXでETH等の通貨を買う

Daiを発行したらDEXで他のトークンを買ってみましょう。おススメは流動性のあるETH(WETH)です。これで最大1.66倍のレバレッジ取引が出来ることになります。ETHを更にPETHに変えて担保金を増やすことも可能です。(そしたら更にもう少しDaiが発行できます)

ETH/DAIペアでそこそこ大きい額の取引がしたいなら、OasisDEXが良いと思います。大口のBotがいますね。Bancorでサクッと買うのも良いでしょう。

https://oasisdex.com/#trade/W-ETH/DAI

https://www.bancor.network/discover

 

DEXの使い方については、紹介しているブログ等を参考にしてみてください。基本的にはMetamaskと連動し、Daiを専用のスマートコントラクトにデポジットした後に取引する流れとなります。

 

 

おまけ(3%offでETHを入手!)

DEXで取引する以外にもETHを入手できる方法があります。デフォルトしたCDPに預けられていたPETHの13%はバーンされますが、87%は質流れして売りに出されます。そのPETHは3%引きで売り出されるので手に入れらたらラッキーかも!?

暴落時にデフォルトするCDPが増えますが、基本的には下げ相場と考えられるため、買値以上に下がるリスクはあります。

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上記の「Buy PETH with DAI」でPETHを購入できます。売り出しを見つけたタイミングで悩んでたら、おそらくすぐなくなってしまいますよ。(現状は争奪戦ですw)

 

まとめ

いかがでしたか?最低限この流れを把握すれば、ETHを担保にした低レバレッジ取引ができると思います。自身だけの操作で信頼する第三者機関が不要な融資が受けられるって面白いですよね。

但し、くれぐれもデフォルトには注意ください。ご利用は計画的に。万が一デフォルトしそうな場合は、PETHの担保を増やすか、Daiを返すことで維持率(%Ratio)が回復します。Daiを返す場合は、MKRというMakerDAOのネイティブトークンが必要です。

少額で良いのでMKRトークンをDEXで調達しましょう。OasisDEXでも買えますが、ForkDeltaが使いやすくそこそこ流動性もあり、個人的に1番好きなDEXです。

ForkDelta | Decentralized Ethereum Token Exchange

試しにDaiの返済をしたら、0.001MKRが必要でした。MKRトークンを所持している状態で、Actions欄の「Wipe」からDaiを返却しましょう。

 

本当にDaiの仕組みは奥深いです。担保はETH(PETH)なのにドルにペッグさせようとしている、さらにそれをトラストレスに実現する訳ですから、仕組みしては非常に複雑です。もっと踏み込んだ内容が知りたい方は、最初に紹介したindivさんやひよこさんの記事を参考にしてください。ホワイトペーパー等を確認するのも良いでしょう。

ちなみに近い将来にDGX(GOLD1g価値連動)の担保も可能となるようです。MakerDAOの今後の動向も目が離せません。

 

あと、このブログはTenX日本コミュニティ公認ブログです。TenXについてもMakerDAOと同様に、大変面白みのあるチームです。MakerDAOもTenXも、暗号通貨⇔フィアットの歩み寄りのきっかけになるかもしれないという点では、似ているかもしれませんね。併せてよろしくお願いします!

マーンって一体何者・・?

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